両先生を中心に、スタッフの方達がひとつになって実現したアロマ外来。オープンまでの道のりは、苦労ではなく、むしろスタッフ全員で楽しんでやってきたと、楽しそうにお話していたのが印象的でした。
地域医療をとことん追求し、常に患者さんの痛み・想いを大切にして、診療に取組んでいる山田院長。これからは、病気にならない医療、予防医学が大切と、やさしく語りかけるその姿に、誠実なお人柄を感じます。
―― 最近アロマ人気が高まっておりますが、病院でアロマというのは、なんだか不思議な感じがするのですが・・・アロマ外来を始めた目的をお聞かせ頂けますでしょうか。
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山田院長:
当院でも、がん・高血圧・糖尿病など、さまざまな病気で苦しんでいる患者さんを治療しておりますが、やはり大切なことは、心の問題ではないかと思うのです。昔から「 病は気から 」という言葉がありますよね。かなりの部分は、この心の持ち方次第によって変わるのではないかと思うのです。頭が痛い、お腹が痛い、痺れる・・・など痛みもさまざまありますが、同じ病気であっても、痛みの感じ方は人それぞれに違います。がんが進行した患者さんでも、激しく痛みを訴える人もおりますし、薬を使わなくても、ほとんど痛みを訴えない人もおります。社会的な背景が心に大きく影響すると言われてます。同時に、現代におけるさまざまな病気も心の作用がとても大きいように思います。ですから、その病気を治す場所である病院のイメージにしても、昔ながらのクレゾールの匂いがして暗いというのでは、心が沈んでしまいますよね。けっして、ホテルのように豪華にという必要はないと思いますが、明るくて、� ��潔感がある病院は、患者さんも安心して治療に専念できると思うのです。そういう病院作りが大切ではないでしょうか。病気の治療・診断に対しての高度な治療機器や、確かな診断技術は当然のこととして、やはり、忘れてはいけないことは、心の持ち方だと思うのです。各医療機関でも待合室や廊下に絵を飾るとか、心が落ち着く音楽を流すとか、リラックスルームで待ち時間を過ごしてもらうなどなど、いろいろ講じられているようですが、そんな中でも、香りというのは、とても心に癒しを与えると思います。いい香りは気分も良くなりますし、安らぎますよね。目で見る、耳で聞く、香りをかぐなどの要素は、人の癒しに大変重要だと思います。その点アロマはピッタリではないでしょうか。まだまだ、香りの分野を取り入れて� �る医療機関は少ないと思います。ちょうど、何か新しい試みが出来ないかと考えているときに、高津先生からお話を頂きまして、4月からアロマ外来をスタートしたのです。
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新たな試みの第一歩を歩みだしたアロマ外来。診察は高津先生が担当。日本心身医学学会、日本アロマセラピー学会認定医。働く女性の心強い味方。お話していると心おだやかになってくる、とてもやさしい先生。西洋医学の視点を持ち、代替医療としてアロマを取り入れて診て頂けるのは、とても安心できます。
―― 確かに、町の病院でアロマ外来というのは聞きませんね。ところで、アロマ外来では、どのようなことをするのでしょうか?
高津先生:
女性が働くというのは、外で働く以外に家事・育児ももちろん含まれます。忙しく生活している中の、つらい症状を、病院で検査をしてもデータで異常ない場合には、西洋医学的の治療の対象にはなりにくいのですが、この外来では、そのような方も対象になります。まず、お話をじっくりと伺わせて頂きます。心に溜め込んでいるものを解き放つことも大切だからです。話を伺いながら、香りでもリラックスして頂きます。お好きな香りを選んで頂いて、アロマリラックスルームにおいて身体の疲れを癒すために、音楽や心地よい振動を与える、リラクゼーションチェアーを取り入れ、ゆったりとした時間を過ごして頂いております。
産婦人科外来・癒しルーム入口。
さりげない雰囲気で迎えてくれます。ほのかにいい香りがしてきます。
リラクゼーションチェアーで、ゆったりとアロマの香りを楽しめます。とても落ち着く空間です。
―― 希望すれば、すぐに診て頂けるのでしょうか??
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山田院長:
いえ、高津先生は自院での診療をお持ちですので、診察日は、月に1回第2木曜日の14時~16時30分までで、完全予約制になっております。
高津先生:
この外来での診察を通して、器質的疾患があるような場合には、適切な診療科を紹介します。私では香りの専門科であるアロマセラピストの様にいきませんが、医者でアロマセラピーをしている者として、また、心療内科医として治療にあたるという意義は大きいと思います。治療現場では日本アロマセラピー学会が認定した医学的な根拠に基づいたケモタイプの精油を使っているという点も強調したいところです。
代替医療としてのアロマですが、西洋医学と代替医療をトータルで考える統合医療を目指したいと思います 。医療現場の最前線で活躍される看護師さんに、もっとアロマの良さや効果を知って頂きたいと願っています。
―― 西洋医学を修得された先生に診て頂けるのは、患者の立場としては確かに安心ですね。ですが、新しい試みとして、立上げにはいろいろとご苦労もあったと思いますが、この外来にかける意気込みをお聞かせ頂けますでしょうか?
山田院長:
アロマ外来は、まだ立ち上がったばかりですので、どうなるかは分かりません。ですが、今の時代に必要なチャレンジだと思っております。
高津先生:
立上げのため準備に関わった方達には、アロマの香りに触れながら楽しんでいただけたと思っています(笑)。みんなで楽しみながら、夢を追いかけている感じです。
―アロマ講演会の様子(1)
講演の前に、看護師さんたちがアロマを体験。次から次へと、とても人気があります。
―アロマ講演会の様子(2)
アロマはいろいろ種類があって、カラフル。見た目にも楽しい。看護師さんたちのアロマ体験が、やっと一息つきました。
―アロマ講演会の様子(3)
講演準備中の高津先生。スタッフの方と入念な打ち合わせ。もうすぐ始まります。
看護師さん達に体験して頂き、興味を持ってもらい、勉強して、そして患者さんにお薦めできるようになればいいですね。まだまだ、いい香りだからと飛びついてしまう感じですが、これからは、本当にひとりひとりに合ったものを調合する。または、効果をちゃんと見ていくということが大切だと思います。その上で、評価というのが重要になるのではないでしょうか?
―― これからのアロマ外来が果たす役割は、大きいですね。
山田院長:
病気の人もそうでない人も、多くの方達が心にストレスや悩みを抱えて生きています。多くは、それが病気のもとになっている・・・または、その病気がもとで心の問題を抱えている。両方あると思います。家事やお仕事が負担になって、ノイローゼやうつになってしまうこともあるでしょう。そのような方達に、少しでも癒されるものを提供できれば・・・もしかしたら、病気になるものの内、半分でも癒しによって防げるのであれば、という思いがあります。
高津先生:
私がアロマを始めたころは、日本アロマセラピー学会の会員数も少なかったのですが、最近は興味をもたれる医療従事者が大変増えてきています。こうしてまた、病院でも認められるようになれば、更に、皆さ� �にきちんとしたメディカルアロマセラピーを、お伝えできるきっかけになると期待しています。10年かけてこつこつやってきて良かったという想いです。やっと「癒しの医療の時代」が来た!という感じです。
―― 大変な道のりだったのですね。本当に、ご苦労様でした。大阪労災病院の新しい試み、アロマ外来に期待しています。
本日は、ありがとうございました。
―アロマ講演会の様子(4)
さあ、アロマの世界について、高津先生の講演が始まりました。皆さん、興味津々な感じ・・・徐々に病院スタッフの方達が集まってきました。
―アロマ講演会の様子(5)
アロマは女性だけではなく、男性にも好評です。癒される香りに性別は関係ありません。私(記者)も男性ですが、すごく興味があります。
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