私は独身ですが、知り合いのお子さんから問われたことがあります。
妹が生まれて、その不思議に興味を持ったんですね。
ここで重要なことは、子供の興味は
「赤ちゃんの作り方のノウハウ」についてではない、ということです。
そうではなく、生命の発生という仕組みの不思議。
ここに興味の中心があるわけですから、
それを説明してあげることが重点と考えました。
「とりあえず分かりやすく、ヒヨコさんで説明するね」
「うん」
「ヒヨコは何から生まれる?」
「たまごー」
「でも、全ての卵からヒヨコは生まれるのかな」
「・・・・・」
「普通、スーパーなんかで売ってる卵は、たいていの場合、いくら温めてもヒヨコにはならないんだ」
子供を想像するどのくらいの時間がかかるのでしょうか?
「ふーん、なんで?」
「それはね、卵の中には『せんしょくたい』っていうのがあるんだけどね、これは、うーん、何て言ったらいいのかな、命の設計図みたいなもの、って思ってよ」
「命の設計図?」
「そう。人間の体が細胞で出来てるのは知ってるよね?」
「うん」
「その細胞のひとつひとつに、この『せんしょくたい』っていう命の設計図が組み込まれてる」
「へー」
「でも、卵の持っている命の設計図は半分なんだ」
「もう半分は?」
「それはこの卵のお父さんになる鳥が持ってる」
「へー、へー」
「お父さん鳥が残りの半分の設計図を卵にあげると、そこではじめて卵はヒヨコになるための成長をはじめるんだよ」
「へー。どうやってその設計図をたまごにあげるの?」
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「これは生き物の種類によって色々違う。たとえばお魚の場合は、お母さん魚が卵を産むと、すぐにお父さん魚がやってきて、そこに命の設計図の含まれた液体をふりかけるんだ」
「へー」
「ま、そんなわけで、この命の設計図を、お母さんから半分、お父さんから半分もらって、それで人間でも鳥でも魚でも、子供が生まれていくわけなんだ。だから人間でも、赤ちゃんはお母さんから生まれるのに、ちゃんとお父さんにも似てるんだよ。ほら、お前なんかも、このへんとか、このへんとか、このへんとか、お父さんにそっくりじゃん。こちょこちょこちょ」
「きゃはははは」
と、最後はくすぐりっこで話を無理矢理終結。
もし人間の場合の受精方法について問われたら、
ちょっと口ごもっちゃいますからねw
ま、聞かれたら聞かれたで、
それは生物種によって色々に異なるので、
トゲを取る方法
詳しいことは俺もまだ勉強不足でよく知らないなあ、
なんて言おうと思ってましたけど。
いや、ほんと、この時はまだそれに関しては
極めて不勉強だった頃の話でしたので(笑)。
いずれにせよ、子供の興味の中心は生命の発生についてであり、
生殖の実技についての質問ではないわけですから、
そこをしっかりと掴んで説明していくことが
肝要ではないかと判断しました。
そして最終的には、なぜお母さんから生まれてくるのに
お父さんにも似ているのか、といったことの不思議を解決してあげることで
納得を得ていく方向が効果的だという印象を得ました。
もちろん具体的な生殖実技に興味を持つ年齢であれば、
それはそれでちょっと話は変わってくるかと思いますが、
少なくとも私の場合は、そうしたことよりも
上記のような説明を重点にすることで、
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